無痛分娩なのに痛かった。そして帝王切開〜その3〜
陣痛開始から4日目…無痛が有痛に?
無痛処置なしにはここまで頑張れなかったと思います…が、麻酔は怖いことを最後の最後に思い知りました。
4/2〜帝王切開に至るまで〜
4:00
陣痛の間隔が10分以上に遠のく… いつも深夜に遠のく気がする。
7:00
先生による内診。子宮口は6.5センチ。
7:30
投与から30分もしないうちに陣痛間隔が3分に短縮。
8:00
主人が到着。
9:00
助産師による内診。子宮口8センチ。順調ですね、 とのこと。
10:00
どんどん痛みが増す。
おや?右の腰だけ異様に痛い… また麻酔のカテーテルずれた?
10:30
陣痛が2分間隔に。
とにかく痛い。
11:00
11:30
残念なことに痛みはおさまらない。むしろ強くなった…。
12:00
昼食。食べれるはずもなく主人にパス。
13:00
とにかく右の腰が砕けそうに痛い。なんだこれは?うめく。さする。
14:00
助産師による内診。子宮口9.5センチ。
促進剤が切れたので新しいものに交換。したと思うけどうろ覚え。
〜〜このあたりから記憶が曖昧に…〜〜
18:00
子宮口がやっと全開…長かった。分娩台に車椅子で移動。
腰が痛すぎて悲鳴をあげる。
先生が見かねて麻酔を追加するも全く効果なし。むしろ痛みが増している。
赤ちゃんが降りてきていないので座ってあぐらをかいてくださいと言われる。言われるがままにするがとにかく腰が痛い…。
19:30
内診。まだ頭が子宮口の奥にあるとのこと。
あと1時間でだめなら帝王切開にしましょうと言われる。え?帝王切開?
20:30
頭が見えて来ているものの、子宮口に挟まってしまっていて、かつへその緒を巻いているとのこと…。
帝王切開になります、と告げられ、周囲では慌ただしく準備が始まる。
主人が承諾書?にサインをする。
「手術自体は3-40分で終わりますから」と言われ、やっと終わりが見えたと思った。もうこの痛みから解放してくれるならなんでもいいと思った。
21:00
手術室へ移動。
下半身麻酔をされる。
麻酔を打ったあとに、氷を足やお腹に乗せられて、「これは冷たいですか?」と聞かれる。
え、普通に冷たい…。
再度麻酔。
まだ冷たい…。
「ほんとですか?」
と聞かれる。ほんとだよw 冷たいって。。
3度目の麻酔。なんか寒気が…体がガタガタ震える…。このまま麻酔効かなかったらどうしよ…。
やっと麻酔が効いて手術開始。
この麻酔の処置だけですったもんだ1時間近くかかっていたようだ。
22:40
下腹部あたりから何かを激しく揺さぶり出される感覚があった。
あれ?産まれたのかな…。
すかさず先生が「蘇生入ります」 と言って隣の分娩室へ産まれたであろう赤子と共に消えていった。
蘇生…?
ダメだったのかな…
ごめんね…
私の頭上の機械がけたたましい音を鳴らす。執刀医が「 バイタルは?!」 と聞くと私の頭上にいた看護師さんが数字を読み上げた。
(ハッキリとは覚えていないが恐らく上の数字は50くらい)
それまで私に励ましの言葉をかけてくれていた執刀医も以後は無言 になった。
看護師さんに輸血は?と言っているのが聞こえた。
22:43
産声が聞こえた。
看護師さんが「22:43です。 おめでとうございます!」と。
ああよかった…本当によかった…。 再び意識が朦朧とする。
〜ここからは意識が飛び飛びです〜
私のお腹を閉じるには開くときの倍以上の時間を要していたように 感じた。
いつの間にか先生がこちらに戻ってきていた。
暫くして執刀医が
「お母さん、赤ちゃん大丈夫だから!お母さんも頑張って!」
と言ってくれた。
こんなにホッとすることは後にも先にもないだろう。
一刻も早く、主人と母にあの子の無事を伝えてほしい。
またしばらくすると、私のお腹を閉じながら「 xxの子供産まれるのって来週だっけ?」だの「男?女?」だの「 ◯◯元気?」だの世間話をする執刀医と先生の声がした。
は?
腹わたが煮えくり返りそうだった。でも声が出ない。
手術中の医師が手術とは関係のない世間話をすることは普通のこと だということはなんとなく知っていたし、 それで手術自体がなごやかに進むのであれば、 まぁそれもありじゃない、と思っていたけど、 いざ自分がやられるとあれほど腹立たしいことはない…。
それからどれだけの時間が経っただろう。
私の胸の上に被さっていた青いシートが外され、 手術が終わったことを知った。 ばたばたと後片付けをするスタッフは分娩室と手術室を頻繁に行き 来し、毛布らしきものやらを準備していた。 そんなもの私にかけてくれなくていいから早く主人と母を安心させ てあげてほしいと思ったことを覚えている。
また時間が空いて、 私の身体がタオルで拭かれている感覚があった。
「 もう大丈夫ですよ」といいながら、 看護師さんが毛布をかけてくれた。
先生がとなりの部屋から私から取り出されただろうあの子を連れて こちらへやってきた。
「もう大丈夫ですよ」 先生は私のすぐ横にあの子を横たわらせた。
ふにゃふにゃしているけど、もうしっかり人間で、 あの子はむにゃむにゃしながら私をじっと見つめた。
生きてる…。
涙がとまらなかった。
よかった、本当によかった。
ごめんね、苦しかったよね。狭かったよね。よく頑張ったね。
生まれてきてくれて、ありがとう。
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